Vol.7 BLACKSTONE
スタイリスト千野潤也による連載「BOOTS and STYLES」
【TRAINING DAY】
朝の陸上競技場。
澄み切った空気の中で体を動かすのは最高だ。
腿上げから、軽く流してトラックを回りゆっくりエンジンをかけていく。
新しく買ったばかりのスニーカーはこれから何度も練習を共にしていく相棒。
どんな逞しい顔つきになっていくのか、共に成長できることが楽しみで仕方ない。
【CREDIT】
レザースニーカー “BLACKSTONE”
¥55,000(Rolling Dub Trio/THE BOOTS SHOP☎︎03-6802-8083)
人の限界はどこにあるのだろうか。
休むことなく走り続けた人にしか知覚することはできない。
走って走って、ただ自分がどこまで行けるのか知りたいんだ。
【CREDIT】
レザースニーカー “BLACKSTONE”
¥55,000(Rolling Dub Trio/THE BOOTS SHOP☎︎03-6802-8083)
千野: 今回はレザーで製作されたスニーカー”BLACKSTONE”のご紹介です。
ブーツや短靴が展開する靴の多くを占めるローリングダブトリオにあってスニーカーは特異な存在ですよね。
どういうきっかけから生まれたのでしょうか?
徳永: もちろんブーツが好き、というのは大前提で、でも自分も含め年中どんな時もブーツだけを履いているわけじゃないんだよね。
製作作業をしている時はスニーカーだったりラフなものの方が便利な時もある。夏はどうしてもブーツだと暑いなっていう時もあるし。
そんな時にブーツ好きも納得する作りのスニーカーがあってもいいのかなと思ったのがきっかけかな。
千野: なるほど、スニーカーの形はしているけれどもブーツ屋ならではの拘りが詰まっているわけですね。
徳永: 革はホースバット(馬のお尻部分の革)を使っていてカジュアルなスニーカーでは使われることのない、かなりしっかりした革。
革の良さの一つがエイジングなんだけど、ソール以外を全て革で製作したことで革本来の魅力をしっかり楽しめるところがこの靴の醍醐味だね。
千野: 確かにパッと見た時の迫力は革靴のそれに勝るとも劣らない雰囲気です。
ヒモに通されたチャームやシュータンに施されたゴールドのブランドネームの刻印も渋い演出ですね。
エイジングは具体的にどういった形で現れてくるのでしょうか?
徳永: 履いた人なりの履きジワが出て足に馴染んでくるし、黒革は茶色に、ナチュラル革は飴色に変化していくよ。
千野: 履きこんで育てるのが楽しみですね!ソールはラバーで実際に長距離歩くのにも適していますし、どこに行くにもガンガン履けるところも良いですね。
徳永: そうそう。撮影してくれたみたいに陸上競技場を走るのには適していないけどね。(笑)
千野: あれはジョークな部分もあったんですがやりすぎましたかね。(笑)
どんなスタイルに合わせるのがオススメでしょう?
徳永: オススメとはまた違うんだけど知人に本当に年中ブーツしか履かない人がいて、いつも革ジャンにデニムみたいな人だからその人にも履いてもらいたいっていうのは個人的なモチベーションとしてあります。
千野: 確かにそこまで徹底した方に履いてもらえたら、スニーカー型でありながら一つ革靴の世界でも更に認められた気がしますよね。
お話有難うございました!
【CREDIT】
レザースニーカー “BLACKSTONE”
¥55,000(Rolling Dub Trio/THE BOOTS SHOP☎︎03-6802-8083)
Direction, Styling & Text @junya_chino
Photography @genkinishikawa
Model: Samuel