VOL.10 FARGO
23022
post-template-default,single,single-post,postid-23022,single-format-standard,qode-social-login-1.1.3,qode-restaurant-1.1.1,stockholm-core-1.2.1,select-child-theme-ver-1.1,select-theme-ver-5.2.1,ajax_fade,page_not_loaded,wpb-js-composer js-comp-ver-6.1,vc_responsive

VOL.10 FARGO

 

スタイリスト千野潤也による連載「BOOTS and STYLES」

Vol.10   ROLLING DUB TRIOの「FARGO」

 

松本 亨

花犀 / フラワーアーティスト

東京を拠点にするフラワーアーティスト。東信氏に師事後、独立。

濱太洋とのフラワーアートユニットIrve(イーヴル)を経て、

現在は花犀(HANAPSY)名義で活動を開始。

またその傍らで音楽活動も行っている。

 

 

千野(以下C): 今回はフラワーアーティストの松本さんをゲストに迎えてアトリエにお邪魔してきました。

松本さんとは僕がスタイリングさせてもらった洋服のブランドのランウェイショーの際に会場に花で作品を作って設置してもらったのが最初の出会いですよね。

すごくカッコ良かったのを覚えています。

松本(以下M): そうですね。あれは大変でした。(笑)

C: 同じ花でもほっこりじゃなくて美しいモード感みたいなものがありました。その時の音楽も作っていなかったですか?

M: そうですね。その時は併せて作らせて頂きました。

C: めっちゃ多彩だなあと。

M: 以前バンドとして音楽活動をしていたんです。

C: ルーツ的には音楽の方が先なんですかね?

M: 音楽が先で、いつの間にか前々職の社長(東信さん)との出会いから花の魅力にはまって今日まで来ている感じですね。

C: バンドは今もやっているんですか?

M: 今年になって「PSYSALIA 人」というバンドで活動を再開しました。

スポティファイでアルバムも展開しているので良かったら聴いてください。頻繁な活動はできていないのですが、生活の中で大事な部分の一つですね。

 

C: 今日はブーツの連載企画で伺ったのですが履いていらっしゃるのもかなり味が出ていて素敵ですね。

M: トリッカーズのサイドゴアですね。気づけば10年近く履いています。

C: スニーカーよりは革靴の方が多いですか?

M: 最近のスニーカーは特に通気性も高くて僕の仕事は濡れたり寒い環境での作業が多かったりするので

レザーの方が便利なんですよね。バイクも好きで乗りますし、あと僕にとってはスリッポンタイプみたいなすぐ履けるタイプなのも大事です。

恥ずかしながら紐で結ぶタイプだと荷物を運びながら脱ぎ履きも多いので動作が面倒に感じてしまって。(笑)

C: であれば今日持ってきたFARGOはまさにピッタリなブーツですね。

 

写真1: 当日は年末納品の締め縄の制作中

写真2: 定番の締め縄とはいえ発注主によって少しずつ違うイメージを模索する

写真3: 花の作品等の撮影もできる作業場を背景に破顔の一枚

 

C: では履いてみましょう。

M: おお。。めっちゃ暖かいです!

C: 内側にはムートンのボアが爪先まで入っています。その分の厚みもあってブーツのフォルムはボリュームがあってぽってりしていますが、

M: 思ったより全然軽いですね。

C: 僕も履く前は重量感のあるヘビーブーツかなと思ったんですがとても軽いですよね。

外側はシボ感のあるゴートレザーで覆われていて多少の雨は問題にならず、男っぽく履けます。良い意味で裏切りのある二面性がこのブーツの魅力ですね。

M: 裏のソールもあまり見たことのないものですね。

C: 「VIBRAM CRISTY ARCTIC GRIP」というソールで雪や氷でも滑らないほどのグリップ力のあるソールなんですよ。

M: 早朝に花を買い付けに市場に行くことも多いのでその時にも良さそうです。辺り一帯が濡れていたり外なのでめちゃめちゃ寒いんです。

C: ジップ開閉なのも良いですよね。ワンタッチで着脱が楽です。松本さん向きですね。(笑)

M: このジップについているスライダーは。。?

C: ブーツの側面についているスナップに留めて固定できるんです。

M: なるほど。手袋を付けたままでも引きやすい長めのスライダーであることと、邪魔にならないよう固定できてしかもデザイン的にもハマるように落とし込まれてるのがすごい。

あとシンプルに自分好みです。バンドのメンバーも好きそうなデザインなので薦めてみようかな。

C: 気に入ってもらえて良かったです!

早朝の市場買い付けに行くフラワーアーティストをイメージして持ってきた甲斐がありました。(笑)

次はアトリエの外でそのブーツと一緒に松本さんを撮影させてください。

M: 行きましょう!

 

写真1 :試着している松本さん

写真2: FARGO

写真3: 黒く塗装したワイヤーで作られた造花ならぬ造盆栽

写真4: 左官屋の知人と制作しているコンクリートと金属のコンビの一輪挿し

 

 

 

 

外での撮影はこちらで衣装を用意して松本さんをスタイリング。

自分の中のフラワーアーティスト像をダブトリオのブーツと合わせて表現しました。

汚れている中に美しさを見出すような

そんな人物像。花、音楽、バイクなどを同軸で楽しむ松本さんには同じく無骨さと柔らかさを併せ持つこんなブーツが絵になります。

 

Jacket: vintage Italian suede 

Jump suit: Vintage German work 

Scarf: Margaret Howell

 

【STAFF】

Direction, Styling & Text @junya_chino

Photography @shinsaku_yasujima

Model @toru_chang

花犀@hanapsy_inc